塚原姉妹民謡コンサート2009(4/29)(テキスト版)

携帯電話からでも閲覧できるようにテキスト版も置いておきます。

写真はここから閲覧できるようにしました。
http://f.hatena.ne.jp/aomegane/%E5%A1%9A%E5%8E%9F%E5%A7%89%E5%A6%B92009/

結城市民文化センター(アクロス・小ホール)にて。

◆出演者
塚原姉妹(塚原ゆかり・塚原ひろ美)

澤瀉秋子

高橋孝

  • 三味線

浜田千鶴子
古藤二三代

  • 和太鼓

菅原光朗

  • 尺八

渋谷かおる
大竹英司
海老江豊光

  • 踊り

横川カレン

  • 太鼓

斉藤みどり

  • おはやし

はじめ会社中

‐構成・演出
斉藤はじめ

◆曲目

  • 第一部〜姉妹の想い

1.オープニング〜塚原姉妹「結城ばやし」
2.菅原光朗〜和太鼓演奏
3.塚原姉妹「最上川舟唄」
4.塚原姉妹「おてもやん
5.塚原姉妹「会津磐梯山
6.塚原ひろ美「篠山木挽き唄」
7.塚原ゆかり「日向木挽き唄」
8.塚原姉妹「五木の子守唄」
9.塚原姉妹「竹田の子守唄」
10.高橋孝・菅原光朗〜津軽三味線曲弾き・和太鼓競演
11.塚原姉妹「日光和楽踊り」

  • 第ニ部〜民謡の祭典

1.塚原姉妹「チャグチャグ馬コ
2.踊り:横川カレン、唄:塚原姉妹「郡上節〜猫の子」
3.澤瀉秋子「津軽三下り」
4.澤瀉秋子「秋田長持唄」
5.塚原姉妹「コキリコ節」
6.塚原姉妹「結城四季小唄」
7.高橋孝「酒屋唄」
8.高橋孝「江差追分
9.塚原ひろ美「会津餅つき唄」
10.塚原ゆかり「相馬二上り」
11.塚原姉妹「石下土端打ち唄」
12.フィナーレ〜塚原姉妹「花笠音頭」

(以上敬称略)

見応えのある素晴らしい公演でした。
とにかく観ていて楽しかったです。


早速レビューをどうぞ。

◆第一部〜姉妹の想い

  • 第一部オープニング〜塚原姉妹「結城ばやし」

塚原姉妹定番の曲で賑やかに幕を開ける。お馴染みのすみれ色の揃いのお召しで登場。

  • 二番目の菅原光朗さんの和太鼓演奏は迫力にあふれていた。
  • 塚原姉妹のMC。

今回は昨年姉妹のCDアルバムを発売してから初の姉妹自身のコンサートとなる。その唄の生まれた土地の想い、それを唄う姉妹の想いを表現できたらというコンセプトでアルバムを発表したとの事。

お囃子のソイがけが面白い味を出している。

ゆかりさんとひろ美さんが交互に唄い合うといった聴いていて飽きない仕上がりとなっている。

ゆかりさんとひろ美さんが舞台から客席に降り、唄いながら観客に握手するというサプライズな演出があり。それでも唄がぶれないのはさすが。ちなみに自分はひーちゃんと握手しました(^^)

  • 塚原ひろ美さん「篠山木挽き唄」

力強い声が特徴のひろ美さんの唄。ゆかりさんがお囃子担当。

  • 入れ替わりで塚原ゆかりさん「日向木挽き唄」

艶のある声が特徴のゆかりさんの唄。ひろ美さんがお囃子担当。

  • ここでまた塚原姉妹のMC。

コンサート等で美しく聴こえる姉妹のハーモニーも、二人でぴったり合わせるのに練習では大変苦労したとの事。

  • 次の「五木の子守唄」に「竹田の子守唄」を唄うにあたって、姉妹が部落差別の話に触れることを謝罪していた。でもこれらの子守唄を唄う事自体に何も疚しさを感じる必要はないと自分は思う。少なくとも曲の生まれた背景を理解した上で唄うのだから、堂々と唄って良いんじゃないか。

塚原姉妹「五木の子守唄〜竹田の子守唄」
ゆかりさんは主メロ担当でひろ美さんはハモリ担当。この組み合わせが美しいハーモニーを奏でる。
渋谷かおるさんの尺八が姉妹の奏でる美しいハーモニーを更に引き立てる。渋谷さんの尺八は、唄を追いかけるのが主流の民謡尺八とは一線を画する、まさに唄を引き立てる尺八だと言っていい。
舞台演出も、満月がはかなげに映る背景に霧(おそらくドライアイス)が立ち込める凝った内容だった。

この唄の後のMCでは、ひろ美さんが「竹田の子守唄」に関する書籍を購入して読んでみたとの事だ。その書籍には「竹田の子守唄」の元唄となる唄が収録されたCDが添付されており、軽くその唄を披露してくれた。守りの辛さだけでなく、大根めしなど食べ物に関する内容も歌詞に入っているとの事だった。

静と動のコントラストが鮮やかなのが特徴。途中で西洋音楽のメロディーやリズムが取り込まれた実験的な取り組みがあり、また緩急を上手く使い分けている。

高橋孝さんと菅原光朗さんのMC。
開演前楽屋で二人でMCのネタを考えていても、高橋孝さんが思いつきでどんどん話してしまうそうです。

  • 塚原姉妹「日光和楽踊り」

今回は三番の歌詞に結城ならではの風物詩や名物を採り入れた和楽踊りとなっている。

◆第ニ部〜民謡の祭典

塚原ゆかりさんは白地に花柄の着物で、塚原ひろ美さんは水色に鶴の絵の入った着物でそれぞれ登場。これまた素晴らしいハーモニーの「チャグチャグ馬コ」に仕上がっている。伴奏は高橋孝さんの津軽三味線
チャグチャグ馬コのMCでは姉妹が漫才コンビでもやっていけると思うくらい面白かったです。

  • 「郡上節〜猫の子」

横川カレンさんの踊りに塚原姉妹の唄が華を添える。
可愛らしい猫(?)化け猫(!?)のユーモラスな動きが面白い踊り。

MCで横川カレンさんの紹介。
今年高校生になったばかりで、唄に三味線、踊り等色々と芸事を習っているとの事。
ちなみにこの踊りはカレンさん本人が考えついたのだそうです、スゴイ!

  • ここで澤瀉秋子(おもだかあきこ)さん登場。

ひーちゃん曰く『民謡界のしずちゃん南海キャンディーズ)』だって…カワイソス

  • 澤瀉秋子さん「津軽三下り」

荒削りな所はあるが、力強い唄を披露。更に唄い込めば大分こなれて来ると思う。

澤瀉秋子さんは、最近津軽三味線奏者の椿正範さんと舞踊家の松浦奏貴さんの若手三人で『郷みん’s』というユニットを結成して日本各地で活動している。色々と大変そうだが、自分の信じる道を進んで頑張ってほしい。

  • 澤瀉秋子さん「秋田長持唄」

落ち着いた唄声。いわゆる秋田民謡っぽいキンキラした派手な声が好みの方には物足りなく聞こえるかもしれないが、自分はこのような抑揚を効かせた唄の方が好みだ。

  • 姉妹のMCは、相変わらずボケとツッコミが多い。ゆかりさんのひーちゃんへのツッコミはなかなかキツイものがあります(笑)
  • 塚原姉妹「コキリコ節」

姉妹で主メロとハモリを交代しながら、美しいハーモニーを披露。

  • MCは「結城四季小唄」に関する話。

結城在住の夫妻が作詞・作曲した新民謡で、歌詞の中には結城の四季の風景が唄われている。

塚原姉妹「結城四季小唄
姉妹の美しいユニゾンで静かにしとやかに唄の魅力を引き立てている。
それに渋谷かおるさんの笛が色を添える。

  • MCには先ほど津軽三味線を披露した高橋孝さんが唄で登場。

ミツカン追いがつおつゆに声だけCMに出演しているそうです。

  • 高橋孝さん「酒屋唄」

美しい唄声が会場に響き渡る。

  • 高橋孝さんのMC。

塚原姉妹コンサートの前身のコンサートより最初から通算して9回出演しているが、姉妹のハーモニー民謡は年々進化を遂げているとの事。高橋孝さんは、姉妹コンサートを鑑賞した観客から必ず出演リクエストが来る位人気のある方です。

今回は前唄を披露。これまた素敵な唄声でした。

  • 塚原ひろ美さん「会津餅つき唄」

賑やかに祝い唄を唄う。ひろ美さんの声に合っているような気がする。

MCで餅つきの思い出話を語った姉妹。祖母が生きていた時にはいつも餅つきをしていたそうだ。
その時の思い出を浮かべながら唄ったとひーちゃん。

  • 塚原ゆかりさん「相馬二上り」

相馬地方中村の遊郭で唄われていた騒ぎ唄を艶のある声で色っぽく唄うゆかりさん。花束を抱えて唄う姿は、まさに舞台に咲く一輪の花。

  • MCは茨城弁丸出しの爆笑トーク。CDアルバムのジャケット写真撮影の裏話で盛り上がる二人。
  • 塚原姉妹「石下土端打ち唄」

唄とお囃子が交互に入れ替わって唄い合う姉妹の掛け合いに注目。
ぴったりと息の合った音頭とりは聴いていて小気味よく感じる。

  • MCは、姉妹も民謡界を盛り上げる力になりたい、そのためにはちゃんとした物を唄うようにしなければならない、と抱負を語っていた。
  • ここで伴奏の紹介が入る。

尺八:渋谷かおるさん、大竹英司さん、海老江豊光さん、三味線:浜田千鶴子さん、古藤二三代さん、太鼓:斉藤みどりさん お囃子:黒田幸子さん

そしてこのような素晴らしいコンサートを構成し、演出をされたのは、塚原姉妹の師匠である斉藤はじめさんです。拍手!

  • フィナーレは塚原姉妹の「花笠音頭」で賑やかに〆

また来年!
実は公演終了後、ロビーにて塚原姉妹と一緒に記念撮影してもらいました。おまけにゆかりさんとはツーショットで写して貰いました(*^^*)

よし、このツーショット写真を皆に見せびらかして自分の彼女だと言いふらしまくろう…っていい加減にしろ!(x_x)☆\バキッ

大丈夫、そんな事をしても多分誰一人として信じませんから(苦笑…悲)


また澤瀉秋子さんにも呼び止められ、このブログを読んでいる事を話してくれました。
意外にも多く(?)の民謡関係の方々がこの日記を読んでいるみたいですね、もうあまり下手なことは書けないな(マテ
んでもって彼女のCDも買ってしまいました。これから聴いてみます(汗)

この後は結城の中心街を散策しました。