第21回全国地芝居サミットin成田

aomegane2011-11-06

成田国際文化会館にて。
早朝自宅を出発して会場入り、最初の演目からずっと鑑賞し続けた。前日の5日にはパネルディスカッションもあったが、当日の6日は伊能歌舞伎保存会による成田市の伊能地区の地芝居を中心に披露。地芝居の演目は、「取香三番叟(取香三番叟保存会)」「絵本太功記十段目〜尼ヶ崎閑居の場(子供歌舞伎)」「一ノ谷ふたば軍記〜熊谷陣屋」「奥州安達ヶ原三段目〜袖萩祭文」(三番叟以外はいずれも伊能歌舞伎保存会による)が行われた。義太夫と三味線の地方を除いて出演者は全て地元の方で素人とは思えない迫力のある演技であり、いずれも見応えのある芝居だった。地芝居を観た後で同じ演目の歌舞伎や浄瑠璃を鑑賞して違いを観察してみるのも面白いかと思う。
演目の合間の休憩時間に会場内の直売所で地元の農産物を買いまくり…ってオマエはどこぞの主婦かいな!
また午後一からのサミット宣言の後で元NHKアナウンサーの山川静夫さんによる特別講演「歌舞伎にぞっこん」もあり、そちらも拝聴。山川さんは大学生の時に友人に歌舞伎座の公演に誘われた事がきっかけで歌舞伎にのめり込んだとのこと。歌舞伎を観続けていくうちに次第に有名な役者の声色まで真似するようになり、遂にはラジオ番組の素人物真似名人戦で優勝する位の実力となったそうだ。ある時それが十七代目中村勘三郎の耳に偶々入ったのがきっかけで歌舞伎役者との交流が行われるようになり、NHKに就職してからも歌舞伎の評論もするようになった。また山川さんは歌舞伎の評論をやってはいるが、歌舞伎の舞台を鑑賞する時は評論よりも一観客として客席で弁当を食べながら楽しむのが望ましいとの趣旨の話もしていた。僕はこれには大いに賛成したいし、どの芸事にも当てはまる。大切なのは楽しむ事であり、上手下手は二の次だと思う。とにかく眠気を全く感じる暇のない程興味深い講演内容だった。
地芝居サミット終了後に成田駅前に戻り、成田山新勝寺に参拝。特上鰻重に蕎麦を食べてから帰宅…って食い過ぎだろ!